2022年11月度、全国の接骨院の「業界平均値データ※1」を公開します。
11月は、レセプト枚数が前月比で4.3枚減少しました。患者数は新患数が2.6人減少し、再診数も2.0人減少するなど減少に転じ、人の動きは鈍化している傾向がみられます。
初診率、継続率は2ヵ月連続で減少が続き、前月から更に再診患者様の初診率が2.5pt減少と大きく下回りました。初診で離反する再診患者様が増えている可能性があります。
全体的に患者数や初診率、継続率は減少していますが、窓口単価が2,305円と過去最高値※2の記録を更新したことで、全体窓口売上は4.2万円減少にとどまっています。
※1 本記事で使用している業界平均値データは「レセONEプラス」「Ligoo POS&CRM」導入院のデータから算出したものです
※2 リグアが計測している※1データの2015年9月から2022年11月時点までの窓口単価データから導き出しています
本記事では、これらの業界推移や前月比較データから課題を読み解き、今後に向けた対策について詳しく解説しています。
2022年11月のレセプト枚数は、前月比で4.3枚減少しました。前月を下回ったものの、レセプト枚数は過去1年間の平均値と同じ223.2枚となっています。
前月比で新患数は2.6人減少、再診数は2.0人減少しましたが、継続患者様は0.3人増加と前月とほぼ変わらない数値を維持しています。
昨年と同様、気温が下がってきたことで患者数は減少に転じ、人の動きは鈍化している傾向がみられます。引き続き、患者様の動きには注意が必要です。
2ヵ月連続で初診率、継続率すべての数値が減少しました。前月に引き続き、再診患者様の初診率が2.5pt減少と大きく下回っています。
再診患者様の初診率減少は、他院への流出など機会損失の可能性も懸念されることから、初診で離反する再診患者様が増えていないか確認されることをおすすめします。
それ以外の数値は、前月比で0.7pt以内の減少幅に留まっていますが、昨年と比べると3.0pt以上減少と差が大きくなっています。
年々、接骨院業界は競争が激化し、患者様が他院や他サービスへ流れやすくなってきているため、来院された患者様に長く通っていただけるような取り組みが、今後ますます必要になってくると思われます。
11月の全体窓口売上は、225万円で前月から約4.2万円減少しました。すべての区分で売上減少がみられます。
しかし、減少が続いていた窓口単価は2,305円と過去最高値の記録を更新しました。2015年から業界平均値データを計測していますが、窓口単価が2,300円を超えることは初めてのことです。
2022年10月 | 2022年11月 | |
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全体窓口売上 | 2,299,659円 | 2,256,873円 |
新患窓口売上 | 354,455円 | 339,308円 |
再診窓口売上 | 101,469円 | 90,575円 |
継続窓口売上 | 1,843,736円 | 1,826,990円 |
窓口単価 | 2,252円 | 2,305円 |
前月比で、新患窓口売上は約1.5万円減少、再診窓口売上は約1万円減少、継続窓口売上は約1.6万円減少と、いずれの区分も2万円未満の減少幅となっており、全体窓口売上は年間平均約221万円よりも高い数値を維持しています。
窓口単価は、2022年7月に2,292円を記録してから大幅な減少がなく2,250円以上を維持していましたが、前月から更に53円増加したことにより窓口単価が2,300円を超え、過去最高値を更新しました。
患者数や初診率・継続率は減少しているものの窓口単価の増加により、売上減少を抑えることができています。
11月は、気温や季節の変化に伴い患者数の減少がみられ、全体窓口売上は約4.2万円減少しましたが、窓口単価が過去最高値の記録を更新し、売上減少を抑えています。
窓口単価が年々増加しているということは、それだけ多くの鍼灸・接骨院で自費メニューの提供が増えているということです。
患者数や通院回数が減少していても、患者様1人あたりの単価が上がれば、売上を伸ばすことができます。
売上が伸びないと感じている先生は、単価を上げる施策についてぜひ検討されてはいかがでしょうか。
自院のデータと業界平均値データを比較して、どこに差があるかを知ることで、自院の強みや弱みなどを客観的に把握することができます。
ぜひ、本記事で紹介している接骨院の業界平均値データをご活用いただき、自院の状況把握や施策の振り返りなどにお役立ていただけましたら幸いです。
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